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「なぁ、そういえば
 俺ってそこからいつも見えてんの?」


『えっ?』



キヨが指差す方には
いつも私が眺めている特等席の窓。



『あ、この前の話の?』


「そうそう。」


『そうだね、金髪だし
 よく目立ってはいるよね。』


「そっかぁ。」


『なんで?』


「いや、なんでも。」




するとキヨは椅子のキャスターを
コロコロ転がせ、私の椅子と
ぶつかる様に近づいてきた。




「サッカー部に気になる奴でも居んの?」


『は、はぁ!?』


「図星か!?」


『ず、図星じゃない!違う!』


「じゃあなんで眺めてんの?」


『と、特に理由は…』


「ふーん。」


『な、何よ、その
 小馬鹿にした様な“ふーん”は!』





揶揄うのを楽しむ
ちびっ子のような表情で
私の椅子にちょっかいをかける。




『ちょっと!やめて!』


「サッカー部の誰かな〜?」


『私はイタズラガキンチョみたいな人は
 嫌いですけどね。』



するとピタッと椅子攻撃をやめたキヨは
素直に椅子に座り直した。




「あ、もうすぐ帰る時間?」


『あ、そうだね。
 もうそろそろ行こうかな。』


「じゃあ俺もっ。」





今日も靴を履くのが早かったキヨは
出口で私を待っていた。




『そういえば、
 もうすぐ体育祭だよね。』


「あー…そうだったな。」



あれ、なんかキヨの様子が変?



「淳平、最後の体育祭
 出られないんだ…。」


『じゅ、淳平…!?』


「え、どうしたの?」


『あ!いや、なんでもない。』


「また謝りに行かなきゃ…。」




怪我した人って淳平くんだったんだ。




『あ、じゃあまた。』


「月曜日もパソコン室居る?」


『うん、毎日居るよ。』


「…そっか!わかった!
 じゃあまた来週!」


『うん!また来週!』







来週も会える、嬉しい。
この感情は一体…?

私はもしかしたら_______
もしかするかもしれない。

三章 【落ちたのは】→←.



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ゆゆゆ(プロフ) - みやさん» みや様♡本当にありがとうございます(T . T)ご期待に応えられるよう頑張りますので、是非今回も最後までお付き合い頂けたらと思います!(_ _) (3月1日 20時) (レス) id: 6fdc3e229f (このIDを非表示/違反報告)
みや - 今作も楽しく見させてもらってます!続きも楽しみです( ; ; )♡連載頑張ってください〜! (3月1日 16時) (レス) id: 2bd17039e5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆゆゆ | 作成日時:2024年2月5日 0時

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