三章 【落ちたのは】 ページ17
.
「ねぇ、A。
あの4組の金髪達、やばくない？」
『え？』
お昼休み、トイレに行こうと
ジュジュから誘われ廊下に出ると、
少し先の方でキヨを含め数人
廊下に座り込んでいた。
「マジで邪魔だよね。
女子も通るってのに
パンチラとか狙ってんじゃない
でしょうね？」
『うわぁ…』
そうだ、キヨはヤンキーだった。
私と会話する時には
あまり見えないその悪態さ。
放課後のキヨと
今、目の前に居るキヨが
私には同一人物に見えなかった。
『本当は悪い奴じゃないんだけどね…。』
「え、何言ってるの？」
『あっ！いや！ちがくて…。』
「ウチ、あの中のこーすけって人とは
話したことあって、
確かに悪い奴じゃないけど
仲良くしたいかって言われたら
あの雰囲気じゃ近寄りがたいよね。」
『うん…そうだね。』
「はっはっ！マジかよそれ〜ダッセェ！」
「あん？！馬鹿にしてんじゃねぇぞ！」
手を叩きながら
楽しそうに話しているキヨ。
「A？なんかボーッとしてない？」
『え、いや！？してないよ？』
「トイレ、下の階の方に行こう？」
きっとジュジュには理解されないだろう。
私があの中の金髪のことが
気になっているだなんて言っても。
「おい！お前足踏んだぞ！？」
「え、ごめん…」
「ごめんじゃねぇだろ？」
おっと、トラブル発生…？
通りすがりの男子があの輩の内、
一人の足を踏んでしまったようだ。
「おい馬鹿、俺たちがそもそも
ここに座ってるのが悪いだろ？
ほら、お前も早く行けっ。」
潔い所、ちょっとはあるんだ。
「…まぁだからって、
退くわけじゃねぇけどな」
どかないんかいっ！
キヨ達の様子に
一人でツッコミを入れている間に
ジュジュは私を置いて先に
トイレに行ってしまったようだ。
どうせならもう少し様子を…
と思った時。
こちらを不意に見たキヨと
バチッと目が合ってしまった。
思わず目を逸らしてしまう私。
『うわ、なんでこっち見たの…
そしてなんで逸らしちゃったの私…。』
恥ずかしくなった私は
すぐさまジュジュの後を
追いかけることにした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 130人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆゆゆ(プロフ) - みやさん» みや様♡本当にありがとうございます(T . T)ご期待に応えられるよう頑張りますので、是非今回も最後までお付き合い頂けたらと思います！(_ _) (3月1日 20時) (
レス) id: 6fdc3e229f (このIDを非表示/違反報告)
みや - 今作も楽しく見させてもらってます！続きも楽しみです( ; ; )♡連載頑張ってください〜！ (3月1日 16時) (レス) id: 2bd17039e5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆゆゆ | 作成日時：2024年2月5日 0時
