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「っていうことは、
 淳平くんのお見舞い、
 行って良さそう?」


瞳を輝かせてジュジュは
私の手を握る。



『うん!喜ぶんじゃないかって
 キヨも言ってたよ!』


「本当!?それなら
 今日にでもいかないと!!」


『えっ、今日行くの!?』


「うん!!
 早くお近づきに…!!」


『行動力だな…。』


「キヨにAからお礼言っといて!」


『あ、うん…!』


「じゃあ、そういうことで!
 私は今からお見舞い行ってくるから!」





病院の名前と病室が書かれたメモを
握りしめてジュジュは
淳平くんのお見舞いへ向かった。




『私もパソコン室行くか…。』






あ、そういえば。
クラスのサッカー部の人が嬉しそうに
今日と明日は部活休みだって言ってたな。
監督の教師が出張らしい。





『じゃあ今日は…来ないのか。』




期待していた為に
少し気落ちしながらも
パソコン室へ向かう。








いつもの様に階段を登っていると
どこからか男女の声が聞こえてきた。



『ん?こんな時間に
 この階に誰か居るなんて…
 珍しいな…。』






入り口の数歩手前で
私は歩みを止めた。


確実にパソコン室からだった。


聞こえてくる低い声は
間違いなく、キヨの声。





話し声が聞こえてくるだけで
内容まではわからなかった。





「いや、無いわ〜」


「そうなの!それでさ〜?」




なんだか話も盛り上がっていて
今はお邪魔できる雰囲気ではない。





今日はパソコン室には行かず
そのまま帰ることにした。










次の日の放課後。

今日もあの男女の声が
パソコン室から響いていた。







「ねぇー、キヨ?
 好きな人いい加減に教えてよぉ。」








『なんだって…?』





帰ろうとしていた体が
無意識にピクンと反応し、
静かに扉の近くまで行くと
身を潜める様にして耳をたてる。





「…しつこいな。」


「私の好きな人も教えたんだからさぁ?」


「どうせそれ嘘だろ?
 アイツとそんな
 話したことないだろ。」


「そ、それは今年初めて
 同じクラスになったから…さ〜?」


「嘘下手くそだろ。」


「じゃあさ、指相撲で
 私が勝ったら教えてね?」


「なんで指相撲?」


「私、強いから!」


「ほんと勝手だな。」


「教えてくれない方が悪いんだよ!?」


「いいよ、俺が勝てば
 良いんだもんな?」

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ゆゆゆ(プロフ) - みやさん» みや様♡本当にありがとうございます(T . T)ご期待に応えられるよう頑張りますので、是非今回も最後までお付き合い頂けたらと思います!(_ _) (3月1日 20時) (レス) id: 6fdc3e229f (このIDを非表示/違反報告)
みや - 今作も楽しく見させてもらってます!続きも楽しみです( ; ; )♡連載頑張ってください〜! (3月1日 16時) (レス) id: 2bd17039e5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆゆゆ | 作成日時:2024年2月5日 0時

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