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透也side
俺が入学した時の話だ。
友達「なぁなぁ！バスケ部入らねぇ？」
「バスケ...？俺やった事ないけど」
友達「いいじゃん！お前身長あるし！」
体格もセンスも...昔からそこそこ恵まれているんだろうって何となく思っていた。
でもそれだけで何かを続けようとか必死になろうとか思わなくて...
俺の世界はずっと、ただ回るだけだと思ったんだ。
―――ドンッ
「...！」
？「わぁっ！」
やば、ぶつかった...！
しかも2年生！！
その2年生はいかにも大人しそうなタイプ
黒い髪の毛に純粋って感じの瞳
長めのスカートにグレーのカーディガン
？「ご、ごめんね！怪我してないかな？」
「は、はい...」
俺は何も考えずにその人の持っている紙に目を向けてしまった。
？「これ！興味ある！？」
「えっと...」
美術部、部員募集...？
そこに描いてあるのは近所の公園だった。
「ここって、すぐ近くの公園」
？「そうなの！私は身の回りの景色をキラキラフィルターかけて描くのが得意なんだ！だって楽しくない！？自分の世界って感じがして！！」
俺がその絵の話をした途端に、その人の瞳はとてもキラキラしていた。
楽しそうに話す姿がなんだか可愛らしい
？「でもね...部員私しかいなくて」
「じゃあ、俺が入りましょうか？」
？「え！？」
別に興味は無いけれど、どうせ使い道のない俺の世界
だったらこの人の世界に入ってみたい
どんな絵ができるのだろう
少しだけ見てみたくなったんだ。
A「ありがとう！！私、田中A！よろしくね！」
「...透也です」
この先、とてつもなく夢中になる事を知らずに
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作者名：セピ力
| 作成日時：2024年3月19日 23時
